2-4 第三分野の保険
この節でできるようになること
- 医療保険、がん保険、介護保険、所得補償保険の役割を区別できる。
- 入院給付金、手術給付金、所得補償額を条件から計算できる。
- 公的医療保険・傷病手当金と民間保険の重複を確認できる。
- 免責期間、支払限度日数、対象疾病、更新条件を確認できる。
1. 第三分野とは
生命保険と損害保険の中間に位置する、医療、がん、介護、傷害、所得補償等の保険です。商品名だけで判断せず、給付条件を約款で確認します。
2. 医療保険
主な給付は入院給付金、手術給付金、先進医療給付金等です。
青葉医療保険
- 入院給付金日額:1万円
- 入院日数:10日
- 手術給付金:20万円
入院給付金=1万円×10日=10万円
給付金合計=10万円+20万円=30万円
支払限度日数、入院何日目から対象か、日帰り入院の扱いを確認します。
3. がん保険
がん診断給付金、入院、手術、通院、抗がん剤治療等を保障します。契約後一定期間は保障されない待ち期間が設けられる商品があります。上皮内新生物の扱いや診断給付金の複数回支払条件も商品により異なります。
4. 介護保険
公的介護保険の要介護認定と連動する商品、保険会社独自基準の商品があります。「要介護2以上」「所定状態が180日継続」など給付条件を確認します。
5. 所得補償保険・就業不能保険
病気やけがで働けない期間の所得減少を補います。免責期間、保険期間、てん補期間、精神疾患の扱い等を確認します。
青葉直人さんの月額所得補償が25万円、支払対象期間6か月なら、
25万円×6か月=150万円
免責期間中は給付されないため、問題文が「就業不能期間6か月、免責1か月」とする場合は、支払対象5か月として125万円になります。
6. 傷害保険
急激・偶然・外来の事故による傷害を基本対象とします。病気は原則対象外です。
- 急激:原因から結果まで時間的間隔が短い。
- 偶然:事故の発生・結果が予見できない。
- 外来:身体の外部から作用した原因。
7. 公的保障との関係
会社員には健康保険の高額療養費や傷病手当金、公的介護保険等があります。民間保険は公的保障で不足する自己負担、差額ベッド代、収入減少等を補うものとして設計します。
医療費100万円でも、最終的な公的医療保険の自己負担が100万円になるわけではありません。民間医療保険の必要額を総医療費だけで決めないことが重要です。
8. 法人契約と個人契約
法人が従業員・役員を被保険者とする保険では、福利厚生、退職金準備、事業保障等の目的があります。保険金受取人、普遍的加入か特定者だけか、解約返戻金、経理処理を確認します。個人の家計保障と同じ目的・税務として扱いません。
9. よくある誤り
- 医療保険がすべての入院費を実費で払うとする。
- がん保険は契約日から必ず即時保障とする。
- 傷害保険で病気による入院も補償するとする。
- 所得補償で免責期間を無視する。
- 公的保障を考慮せず民間保険だけで全額準備する。
10. 自己点検
給付原因、待ち期間、免責期間、支払日数、公的保障、給付方式が定額か実損かを確認します。