2-1 保険の基礎と関連法規
1. 保険の基本原則
保険制度は、以下の2つの基本原則に基づいて成り立っています。
- 大数の法則(たいすうのほうそく): 少数のサンプルでは偶然の要素が大きいが、数多く集めれば一定の法則(確率)が見えてくるという原則。
- 収支相等の原則(しゅうしそうとうのほうそく): 保険契約者全体が支払う「保険料の総額」と、保険会社が支払う「保険金の総額」が等しくなるように保険料を算出する原則。
2. リスクマネジメント
リスク管理では、リスクを避けるだけでなく、保有・軽減・移転を組み合わせます。
| 方法 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 回避 | リスクのある行為をしない | 危険な投資をしない |
| 軽減 | 損害の発生確率や損害額を下げる | 防災設備を整える |
| 保有 | 自己資金で損失に備える | 少額の損害は貯蓄で対応 |
| 移転 | 他者へリスクを移す | 保険に加入する |
3. 告知義務と保険募集
- 告知義務: 契約者・被保険者は、健康状態など保険会社が求める重要事項を正しく告知する必要があります。
- 告知義務違反: 重要事項を故意または重大な過失で告げなかった場合、契約が解除されることがあります。
- 保険募集: 保険募集人は、重要事項説明や意向確認を行い、顧客の意向に沿った保険提案をする必要があります。
4. クーリング・オフ制度(超重要)
保険契約を申し込んだ後でも、一定期間内であれば契約を撤回・解除できる制度です。
- 期間: クーリング・オフに関する書面を受け取った日、または申込日のいずれか遅い日から「8日以内」に、「書面または電磁的記録(メール等)」で行う必要があります。
- クーリング・オフできないケース:
- 申込者が営業または事業のために契約した場合
- 保険期間が1年以内の契約
- 法律により加入が義務付けられている保険(自賠責保険など)
- 指定医師による診査が終了した場合(すでに健康状態をチェックされているため)
5. 保険契約者保護機構
保険会社が破綻した場合に、契約者を保護する仕組みです。
- 生命保険契約者保護機構: 破綻時点の「責任準備金の90%」まで補償されます。(※保険金額・給付金額の90%ではない点に注意!)
- 損害保険契約者保護機構: 自動車保険や火災保険などは、破綻後3ヶ月間の保険金は100%、3ヶ月経過後は原則80%が補償されます(自賠責保険や地震保険は常に100%補償)。
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