6-2 遺言と遺留分

1. 遺言(ゆいごん)の種類

被相続人が生前に、自分の財産の処分方法を決めておく意思表示です。法定相続分よりも遺言が優先されます。遺言は満15歳以上になれば単独で行えます。

  • 自筆証書遺言: 遺言者が遺言書の全文、日付、氏名を「自書(手書き)」し、押印して作成します。
    • 特例:添付する「財産目録」についてはパソコン等での作成が可能です(各ページに署名押印が必要)。
    • 発見時:家庭裁判所での検認が必要です(※法務局の保管制度を利用した場合は検認不要)。
  • 公正証書遺言: 遺言者が公証人に遺言の内容を口授し、公証人が作成します。
    • 要件:証人2人以上の立ち会いが必要です。
    • 発見時:家庭裁判所での検認は不要です。偽造・変造の恐れがなく最も確実です。

2. 遺留分(いりゅうぶん)

遺言によっても奪うことのできない、兄弟姉妹以外の法定相続人に最低限保障された遺産の取得割合です。

  • 対象者:配偶者、子、直系尊属(※兄弟姉妹には遺留分はありません
  • 遺留分の割合:原則として、法定相続分の「2分の1」(直系尊属のみが相続人の場合は3分の1)です。

3. 遺言の方式比較

種類 作成方法 証人 検認
自筆証書遺言 本人が本文・日付・氏名を自書し押印 不要 原則必要
公正証書遺言 公証人が作成 2人以上必要 不要
秘密証書遺言 内容を秘密にして存在を証明 2人以上必要 必要

4. 遺留分侵害額請求

遺留分を侵害された相続人は、侵害した受遺者や受贈者に対して、金銭で遺留分侵害額を請求できます。

  • 兄弟姉妹には遺留分がありません。
  • 遺留分は、遺言よりも優先して最低限保障される権利です。
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