6-5 贈与税の仕組み
1. 贈与税とは
個人から財産を無償でもらった(贈与された)ときにかかる国税です。(※法人からもらった場合は所得税(一時所得)になります)。 贈与税には「暦年課税」と「相続時精算課税」の2つの課税方式があり、選択することができます。
2. 暦年課税(原則)
1年間(1月1日〜12月31日)にもらった財産の合計額に対して課税される、昔からある原則的な方式です。
- 基礎控除額: 受贈者(もらった人)1人につき年間 110万円。
- 1年間に110万円以下の贈与であれば、贈与税はかからず、申告も不要です。
3. 相続時精算課税(特例)
生前贈与を促進するための制度で、一定の要件を満たす場合に選択できます。
- 要件: 原則として「60歳以上の父母・祖父母」から「18歳以上の子・孫」への贈与。
- 特別控除額: 累計で 2,500万円 まで贈与税が非課税となります(超えた分には一律20%課税)。
- 仕組み: 贈与時は税金を安く(またはゼロに)する代わりに、贈与者が亡くなった際、「贈与された財産を相続財産に足し戻して」相続税で精算します。
- 一度選択すると、その贈与者からの贈与について「暦年課税(従来の110万円控除)には戻れません」。
- ※法改正により、精算課税選択後も新たに年110万円の基礎控除が設けられています。
4. 暦年課税の生前贈与加算
相続開始前の一定期間内に被相続人から贈与を受けていた場合、その贈与財産は相続税の課税価格に加算されます。
- 加算対象期間は、改正により段階的に3年から7年へ延長されています。
- 延長された4年間部分については、総額100万円まで相続財産に加算しない扱いがあります。
- 贈与税をすでに支払っている場合は、相続税額から一定額を控除します。
5. 贈与税の配偶者控除
婚姻期間20年以上の夫婦間で、居住用不動産またはその取得資金を贈与した場合、最高2,000万円まで控除できます。
- 基礎控除110万円とあわせて、最大2,110万円まで非課税にできます。
- 同じ配偶者からは一生に一度だけ適用できます。
- 贈与税がゼロでも、適用を受けるには申告が必要です。
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