6-3 相続税の仕組みと計算
1. 相続税の基礎控除額(絶対暗記!)
遺産総額から以下の「基礎控除額」を差し引いた額がプラスの場合にのみ、相続税がかかります。FP試験で最も重要な公式の一つです。
基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
💡 法定相続人の数の数え方の注意点
- 相続放棄をした人: 放棄がなかったものとして「人数に含めます」。
- 養子: 実子がいる場合は「1人」まで、実子がいない場合は「2人」まで法定相続人の数に含めることができます(基礎控除を不当に増やすのを防ぐため)。
2. 配偶者の税額軽減
配偶者は、被相続人の財産形成に貢献しており、また今後の生活保障が必要であるため、大きな税制優遇があります。
- 内容: 配偶者が取得した正味の遺産額が、「1億6,000万円」または「法定相続分」のどちらか多い金額までであれば、配偶者に相続税はかかりません。
3. 相続税の申告と納付
- 申告・納付期限: 相続の開始があったことを知った日の翌日から「10ヶ月以内」。
- 提出先: 「被相続人(亡くなった人)」の死亡時の住所地を所轄する税務署長。
- 納付方法: 原則は金銭での一括納付ですが、困難な場合は「延納(分割払い)」や、物で納める「物納」が認められる場合があります(延納が優先)。
4. 相続税の計算手順
- 各人の課税価格を計算する。
- 課税価格の合計額から基礎控除額を差し引き、課税遺産総額を求める。
- 課税遺産総額を法定相続分で仮に分け、各人の仮の相続税額を計算する。
- 仮の相続税額を合計し、相続税の総額を求める。
- 実際に取得した財産割合に応じて各人の税額を按分する。
- 税額控除・加算を行い、納付税額を求める。
5. 相続税の主な非課税財産
- 墓地、墓石、仏壇など日常礼拝の対象となるもの。
- 死亡保険金のうち、500万円 × 法定相続人の数までの金額。
- 死亡退職金のうち、500万円 × 法定相続人の数までの金額。
6. 相続税額の2割加算
被相続人の配偶者・一親等の血族以外の人が財産を取得した場合、相続税額が2割加算されます。
- 兄弟姉妹、甥・姪、孫養子などは原則として対象です。
- 代襲相続人である孫は、2割加算の対象外です。
この章の理解を確認しよう
練習問題で知識を定着させましょう