3-2 預貯金と預金保険制度

最終更新 2026-07-21制度・データ基準 2026-04-01内容確認済み内容の作り方 →

この節でできるようになること

  • 普通預金、定期預金、決済用預金の特徴を比較できる。
  • 預金保険制度で全額保護される預金と、一定額まで保護される預金を区別できる。
  • 同一金融機関内の預金を名寄せして保護額を判断できる。
  • 外貨預金、譲渡性預金、金融債など制度対象外の商品を見分けられる。

1. 預金商品の比較

商品 流動性 金利 主な注意点
普通預金 高い 変動 日常資金向け
定期預金 低い 預入期間に応じる 中途解約利率に注意
貯蓄預金 高い 残高等で変化 決済口座として制限あり
決済用預金 高い 無利息 全額保護の要件あり
外貨預金 商品による 外貨金利 為替変動・為替手数料、預金保険対象外

2. 預金保険制度

利息の付く普通預金・定期預金などの一般預金等は、原則として一金融機関ごと、預金者一人当たり、元本1,000万円までと破綻日までの利息等が保護されます。

決済用預金は、次の三要件を満たす場合に全額保護されます。

  1. 無利息である。
  2. 要求払いである。
  3. 決済サービスを提供できる。

3. 名寄せ

同じ預金者が同一金融機関の本店と複数支店に預金していても、支店ごとに1,000万円ではありません。同一金融機関内で名寄せします。

青葉直人さんがA銀行に普通預金700万円、定期預金500万円を持つ場合、一般預金等の元本合計は1,200万円です。原則として保護対象元本は1,000万円までです。

さらに決済用預金300万円を持つ場合、決済用預金は要件を満たせば別に全額保護されます。

4. 制度対象外・別制度の商品

  • 外貨預金:預金保険の対象外。
  • 譲渡性預金:対象外。
  • 銀行で購入した投資信託:預金ではなく、預金保険対象外。
  • 証券会社の顧客資産:分別管理や投資者保護基金の仕組みを確認。

「銀行窓口で買った商品だから預金保険対象」という判断は誤りです。

5. 利率と税引後受取額

預金利息には税金が源泉徴収されます。問題文で税率20.315%と指定され、税引前利息10万円なら、税引後利息は次のように計算します。

100,000円×(1-0.20315)=79,685円

6. 保護額を求める計算表

複数の預金がある場合は、次の順で処理します。

  1. 同一名義・同一金融機関の一般預金等を合計する。
  2. 元本1,000万円までを保護対象とする。
  3. その元本に対応する破綻日までの利息等を加える。
  4. 決済用預金は三要件を確認し、一般預金等とは別に全額保護する。
  5. 外貨預金、投資信託、譲渡性預金等を除外する。

金融機関が異なる場合

A銀行に1,200万円、B銀行に800万円の一般預金等がある場合、保護限度は金融機関ごとに判定します。A銀行では元本1,000万円まで、B銀行では元本800万円が保護対象です。金融グループが同じでも、別法人の金融機関なら原則として別に判定します。

税引後利回りの比較

利率だけで商品を比較せず、税金、中途解約利率、預入期間、流動性を確認します。高い表示金利でも、短期の優遇期間だけの場合があります。

6. よくある誤り

  • 支店ごとに1,000万円保護されるとする。
  • 利息の付く普通預金が全額保護されるとする。
  • 決済用預金に高い利息が付くとする。
  • 外貨預金や投資信託も預金保険対象とする。

7. 自己点検

金融機関、預金者、商品区分、決済用預金三要件、対象外商品を順に確認します。

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