12-2 精算表
この節の目標
この節では、12-1「試算表」で作成した青空商事株式会社の整理前残高試算表から、8桁精算表を完成させます。
学習後にできるようになることは次の5つです。
- 8桁精算表の4区分を説明できる。
- 決算整理仕訳を整理記入欄へ正しく入れられる。
- 同じ科目の同側加算・異側控除を使って調整後残高を出せる。
- 各科目をP/L欄またはB/S欄へ分類できる。
- 当期純利益を計算し、横方向・縦方向・P/LとB/Sのつながりで検算できる。
前提となる決算整理の考え方は11-1「決算整理とは」、売上原価は11-2「売上原価の計算」、貸倒引当金は11-3「貸倒引当金」、消耗品の処理は11-4「消耗品の処理」で復習できます。減価償却は9-2「減価償却と固定資産台帳」、未払・前払は10-2「費用・収益の見越しと整理後残高」にもつながります。整理前残高試算表の作り方に戻る場合は12-1「試算表」、精算表後の締め切りへ進む場合は12-3「決算の流れ」を確認してください。
対応範囲:日商簿記3級・2026年度出題区分表 最終確認日:2026年7月20日
精算表は決算整理からP/L・B/Sへつなぐ作業表
精算表(せいさんひょう:Work Sheet / W/S)は、整理前残高試算表に決算整理を加え、損益計算書(P/L)と貸借対照表(B/S)へ載せる金額を整理する下書きです。
簿記3級でよく使う8桁精算表は、次の4ブロックで構成されます。各ブロックに借方・貸方があるため、合計8列になります。
| ブロック | 役割 | 何を入れるか |
|---|---|---|
| 残高試算表欄 | 決算整理前の出発点 | 12-1で作った整理前残高 |
| 整理記入欄 | 決算整理の入力欄 | 決算整理仕訳の借方・貸方 |
| 損益計算書欄 | 経営成績の欄 | 収益・費用の整理後残高 |
| 貸借対照表欄 | 財政状態の欄 | 資産・負債・純資産の整理後残高 |
精算表では、最初からP/LとB/Sを作ろうとせず、まず整理仕訳を整理記入欄に置きます。その後、科目ごとに整理後残高を計算し、収益・費用ならP/L、資産・負債・純資産ならB/Sへ送ります。
青空商事株式会社の前提
会社名:青空商事株式会社
決算日:2026年3月31日
金額単位:円
12-1「試算表」で作成した整理前残高試算表は次のとおりです。借方合計、貸方合計はいずれも2,860,000円です。
| 勘定科目 | 借方残高 | 貸方残高 |
|---|---|---|
| 現金 | 580,000 | |
| 売掛金 | 240,000 | |
| 貯蔵品 | 60,000 | |
| 繰越商品 | 120,000 | |
| 備品 | 600,000 | |
| 仕入 | 720,000 | |
| 給料 | 300,000 | |
| 支払家賃 | 180,000 | |
| 水道光熱費 | 60,000 | |
| 備品減価償却累計額 | 120,000 | |
| 買掛金 | 180,000 | |
| 借入金 | 300,000 | |
| 資本金 | 560,000 | |
| 繰越利益剰余金 | 100,000 | |
| 売上 | 1,600,000 | |
| 合計 | 2,860,000 | 2,860,000 |
この節では、次の7つの決算整理事項を反映します。
- 期首商品120,000円を仕入へ振り替える。
- 期末商品150,000円を繰越商品へ振り替える。
- 備品の減価償却費120,000円を計上する。
- 売掛金240,000円に対して2%の貸倒引当金4,800円を設定する。
- 貯蔵品60,000円のうち、期末未使用高は18,000円である。
- 給料25,000円が未払いである。
- 支払家賃180,000円のうち、翌期分30,000円が含まれている。家賃は月額15,000円で、2026年4月分と5月分である。
この問題では、購入時に全額を資産科目の「貯蔵品」で処理している前提です。そのため、使用済み42,000円を「消耗品費」へ振り替えます。購入時に費用処理した場合との違いは11-4「消耗品の処理」で比較してください。
決算整理仕訳を整理記入欄へ入れる
整理記入欄には、決算整理仕訳をそのまま入れます。借方科目は整理借方、貸方科目は整理貸方です。
| No. | 決算整理仕訳 | 整理記入欄への入れ方 |
|---|---|---|
| 1 | 借:仕入 120,000/貸:繰越商品 120,000 | 仕入の整理借方120,000、繰越商品の整理貸方120,000 |
| 2 | 借:繰越商品 150,000/貸:仕入 150,000 | 繰越商品の整理借方150,000、仕入の整理貸方150,000 |
| 3 | 借:減価償却費 120,000/貸:備品減価償却累計額 120,000 | 減価償却費の整理借方120,000、累計額の整理貸方120,000 |
| 4 | 借:貸倒引当金繰入 4,800/貸:貸倒引当金 4,800 | 貸倒引当金繰入の整理借方4,800、貸倒引当金の整理貸方4,800 |
| 5 | 借:消耗品費 42,000/貸:貯蔵品 42,000 | 消耗品費の整理借方42,000、貯蔵品の整理貸方42,000 |
| 6 | 借:給料 25,000/貸:未払給料 25,000 | 給料の整理借方25,000、未払給料の整理貸方25,000 |
| 7 | 借:前払家賃 30,000/貸:支払家賃 30,000 | 前払家賃の整理借方30,000、支払家賃の整理貸方30,000 |
| 合計 | 整理借方491,800、整理貸方491,800 |
整理欄の借方合計は、120,000+150,000+120,000+4,800+42,000+25,000+30,000=491,800円です。整理欄の貸方合計も、120,000+150,000+120,000+4,800+42,000+25,000+30,000=491,800円です。
ここでの注意点は、整理記入欄には「整理後の残高」ではなく「決算整理仕訳そのもの」を入れることです。たとえば仕入欄には売上原価690,000円を直接書かず、期首商品分120,000円を整理借方、期末商品分150,000円を整理貸方に分けて記入します。売掛金も235,200円へ直接減らさず、貸倒引当金4,800円を別科目の整理貸方へ置きます。
同じ科目は同側なら足し、異側なら引く
整理後残高は、残高試算表欄と整理記入欄を科目ごとに合わせて求めます。
| 位置関係 | 計算方法 | 例 |
|---|---|---|
| 借方残高に整理借方が入る | 同側なので加算 | 給料300,000+25,000=325,000 |
| 借方残高に整理貸方が入る | 異側なので控除 | 支払家賃180,000-30,000=150,000 |
| 貸方残高に整理貸方が入る | 同側なので加算 | 備品減価償却累計額120,000+120,000=240,000 |
| 整理だけで新しい科目が出る | その整理額が残高 | 前払家賃30,000、未払給料25,000 |
| 借方と貸方の両方に整理が入る | 借方側合計と貸方側合計の差額 | 繰越商品120,000+150,000-120,000=150,000 |
このルールを使うと、仕入は720,000+120,000-150,000=690,000円になります。三分法では、この整理後の仕入が売上原価です。つまり、売上原価は720,000+120,000-150,000=690,000円です。
各科目をP/LかB/Sへ分ける
整理後残高が出たら、科目の性質でP/L欄またはB/S欄へ送ります。
| 科目 | 整理後残高 | 行き先 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 借方580,000 | B/S借方 | 資産。決算日に持っている現金。 |
| 売掛金 | 借方240,000 | B/S借方 | 資産。将来回収する権利。 |
| 貸倒引当金 | 貸方4,800 | B/S貸方 | 売掛金の控除科目。売掛金から直接引かず別行で示す。 |
| 貯蔵品 | 借方18,000 | B/S借方 | 資産。期末に未使用で残る部分。 |
| 繰越商品 | 借方150,000 | B/S借方 | 資産。期末商品として翌期へ繰り越す。 |
| 備品 | 借方600,000 | B/S借方 | 資産。取得原価を残す。 |
| 備品減価償却累計額 | 貸方240,000 | B/S貸方 | 備品の控除科目。旧残高120,000に当期分120,000を加える。 |
| 前払家賃 | 借方30,000 | B/S借方 | 資産。翌期にサービスを受ける権利。 |
| 買掛金 | 貸方180,000 | B/S貸方 | 負債。将来支払う義務。 |
| 借入金 | 貸方300,000 | B/S貸方 | 負債。将来返済する義務。 |
| 未払給料 | 貸方25,000 | B/S貸方 | 負債。当期分だが未払いの給料。 |
| 資本金 | 貸方560,000 | B/S貸方 | 純資産。株主からの出資。 |
| 繰越利益剰余金 | 貸方100,000 | B/S貸方 | 純資産。期首までの蓄積利益。 |
| 売上 | 貸方1,600,000 | P/L貸方 | 収益。当期の商品販売成果。 |
| 仕入 | 借方690,000 | P/L借方 | 費用。整理後は売上原価を表す。 |
| 給料 | 借方325,000 | P/L借方 | 費用。当期分給料。 |
| 支払家賃 | 借方150,000 | P/L借方 | 費用。当期分家賃だけを残す。 |
| 水道光熱費 | 借方60,000 | P/L借方 | 費用。当期に発生した水道光熱費。 |
| 減価償却費 | 借方120,000 | P/L借方 | 費用。備品の当期使用分。 |
| 貸倒引当金繰入 | 借方4,800 | P/L借方 | 費用。将来の貸倒見積額。 |
| 消耗品費 | 借方42,000 | P/L借方 | 費用。当期に使用した消耗品。 |
減価償却累計額や貸倒引当金は、名前に「金」が入っていても負債ではありません。どちらも資産の控除科目です。ただし、8桁精算表ではB/S貸方欄に置いて貸借を合わせます。
青空商事株式会社の8桁精算表
金額単位:円
| 勘定科目 | 試算表 借方 | 試算表 貸方 | 整理 借方 | 整理 貸方 | 損益 借方 | 損益 貸方 | 貸借 借方 | 貸借 貸方 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 現金 | 580,000 | 580,000 | ||||||
| 売掛金 | 240,000 | 240,000 | ||||||
| 貸倒引当金 | 4,800 | 4,800 | ||||||
| 貯蔵品 | 60,000 | 42,000 | 18,000 | |||||
| 繰越商品 | 120,000 | 150,000 | 120,000 | 150,000 | ||||
| 備品 | 600,000 | 600,000 | ||||||
| 備品減価償却累計額 | 120,000 | 120,000 | 240,000 | |||||
| 前払家賃 | 30,000 | 30,000 | ||||||
| 買掛金 | 180,000 | 180,000 | ||||||
| 借入金 | 300,000 | 300,000 | ||||||
| 未払給料 | 25,000 | 25,000 | ||||||
| 資本金 | 560,000 | 560,000 | ||||||
| 繰越利益剰余金 | 100,000 | 100,000 | ||||||
| 売上 | 1,600,000 | 1,600,000 | ||||||
| 仕入 | 720,000 | 120,000 | 150,000 | 690,000 | ||||
| 給料 | 300,000 | 25,000 | 325,000 | |||||
| 支払家賃 | 180,000 | 30,000 | 150,000 | |||||
| 水道光熱費 | 60,000 | 60,000 | ||||||
| 減価償却費 | 120,000 | 120,000 | ||||||
| 貸倒引当金繰入 | 4,800 | 4,800 | ||||||
| 消耗品費 | 42,000 | 42,000 | ||||||
| 当期純利益 | 208,200 | 208,200 | ||||||
| 合計 | 2,860,000 | 2,860,000 | 491,800 | 491,800 | 1,600,000 | 1,600,000 | 1,618,000 | 1,618,000 |
当期純利益の導出
P/L欄では、売上1,600,000円が収益です。費用は次の合計です。
| 費用 | 金額 |
|---|---|
| 仕入(売上原価) | 690,000 |
| 給料 | 325,000 |
| 支払家賃 | 150,000 |
| 水道光熱費 | 60,000 |
| 減価償却費 | 120,000 |
| 貸倒引当金繰入 | 4,800 |
| 消耗品費 | 42,000 |
| 費用合計 | 1,391,800 |
したがって、当期純利益は次のとおりです。
収益1,600,000-費用1,391,800=当期純利益208,200
精算表では、当期純利益をP/L借方に記入します。これは費用だからではなく、P/L貸方の収益1,600,000円とP/L借方を一致させる差額だからです。同じ208,200円をB/S貸方にも記入します。利益は純資産を増やすためです。
3方向から検算する
1. 横方向の検算
各科目の行で、整理前残高と整理記入を合わせた整理後残高が、P/LまたはB/Sのどちらかに入っているかを確認します。
- 仕入:720,000+120,000-150,000=690,000、P/L借方へ入る。
- 貯蔵品:60,000-42,000=18,000、B/S借方へ入る。
- 繰越商品:120,000+150,000-120,000=150,000、B/S借方へ入る。
- 備品減価償却累計額:120,000+120,000=240,000、B/S貸方へ入る。
- 支払家賃:180,000-30,000=150,000、P/L借方へ入る。
- 給料:300,000+25,000=325,000、P/L借方へ入る。
1行の中で計算が説明できない科目は、整理仕訳の方向、同側加算・異側控除、P/L/B/S分類のどこかに誤りがあります。
2. 縦方向の検算
各ブロックの借方合計と貸方合計を確認します。
| ブロック | 借方合計 | 貸方合計 | 判定 |
|---|---|---|---|
| 残高試算表欄 | 2,860,000 | 2,860,000 | 一致 |
| 整理記入欄 | 491,800 | 491,800 | 一致 |
| 損益計算書欄 | 1,600,000 | 1,600,000 | 当期純利益を入れて一致 |
| 貸借対照表欄 | 1,618,000 | 1,618,000 | 当期純利益を入れて一致 |
整理欄が一致しない場合は、決算整理仕訳の借方または貸方の片側を落としています。P/LまたはB/Sだけが合わない場合は、分類、当期純利益の方向、または整理後残高の計算を疑います。
3. P/LとB/Sの勘定関係
P/Lで求めた当期純利益208,200円は、B/Sでは純資産の増加として貸方に入ります。
この表では、当期純利益を入れる前のB/Sは次の状態です。
- B/S借方:1,618,000
- B/S貸方:1,409,800
- 差額:208,200
この差額がP/Lの収益1,600,000-費用1,391,800=208,200と一致します。P/Lの利益とB/Sの差額が一致しない場合、精算表のどこかでP/L科目とB/S科目を混同しています。
よくある誤りと原因の戻り方
| 誤り | 何が起きるか | 原因の確認方法 |
|---|---|---|
| 整理仕訳を漏らす | 整理欄は合うこともあるが、P/L・B/Sが整理前のままになる | 7つの整理事項にチェックを付け、各事項が整理欄の借方・貸方に1回ずつあるか確認する |
| 同側加算・異側控除を逆にする | 仕入、支払家賃、貯蔵品などの整理後残高がずれる | 科目ごとに「もともと借方か貸方か」を先に丸で囲み、同じ側は足す、反対側は引く |
| P/LとB/Sを誤分類する | P/LまたはB/Sの片方だけ合わない | 収益・費用はP/L、資産・負債・純資産はB/Sという五要素で分類し直す |
| 貸倒引当金を売掛金から直接差し引く | 売掛金235,200のように別行の控除科目が消える | 精算表では売掛金240,000をB/S借方、貸倒引当金4,800をB/S貸方に分ける |
| 減価償却累計額を当期分120,000で上書きする | 既存残高120,000を消してしまい、B/S貸方が120,000不足する | 累計額は「旧残高+当期分」。120,000+120,000=240,000と確認する |
| 当期純利益の方向を逆にする | P/L・B/Sのどちらか、または両方が一致しない | 利益ならP/L借方、B/S貸方。損失ならP/L貸方、B/S借方と判断する |
| 合計が一致しただけで正しいと判断する | 同額の科目誤りやP/L/B/S間の誤分類を見逃す | 縦方向だけでなく、各行の横計算とP/L利益・B/S差額の一致を確認する |
貸借が一致しても、すべて正しいとは限りません。たとえば貸倒引当金繰入4,800円を減価償却費に誤分類しても、P/L借方合計は同じになるため、縦合計だけでは見つけにくい誤りです。精算表では、合計一致と科目別の意味の両方を確認します。
練習1:整理仕訳を作る
次の決算整理事項について、整理仕訳を書きなさい。
- 期首商品120,000円を仕入へ振り替える。
- 期末商品150,000円を繰越商品へ振り替える。
- 売掛金240,000円に対して2%の貸倒引当金を設定する。
- 給料25,000円が未払いである。
解答
| No. | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 仕入 | 120,000 | 繰越商品 | 120,000 |
| 2 | 繰越商品 | 150,000 | 仕入 | 150,000 |
| 3 | 貸倒引当金繰入 | 4,800 | 貸倒引当金 | 4,800 |
| 4 | 給料 | 25,000 | 未払給料 | 25,000 |
貸倒引当金は240,000×2%=4,800円です。この問題では既存の貸倒引当金残高がないため、必要額4,800円をそのまま繰り入れます。
練習2:精算表の一部を埋める
次の3科目について、整理後残高と記入先を答えなさい。
| 勘定科目 | 試算表借方 | 試算表貸方 | 整理借方 | 整理貸方 |
|---|---|---|---|---|
| 仕入 | 720,000 | 120,000 | 150,000 | |
| 貯蔵品 | 60,000 | 42,000 | ||
| 備品減価償却累計額 | 120,000 | 120,000 |
解答
| 勘定科目 | 整理後残高 | 記入先 |
|---|---|---|
| 仕入 | 借方690,000 | P/L借方 |
| 貯蔵品 | 借方18,000 | B/S借方 |
| 備品減価償却累計額 | 貸方240,000 | B/S貸方 |
計算は、仕入が720,000+120,000-150,000=690,000、貯蔵品が60,000-42,000=18,000、備品減価償却累計額が120,000+120,000=240,000です。
練習3:当期純利益を計算する
P/L欄に、売上1,600,000円、仕入690,000円、給料325,000円、支払家賃150,000円、水道光熱費60,000円、減価償却費120,000円、貸倒引当金繰入4,800円、消耗品費42,000円が入っている。費用合計と当期純利益を求めなさい。
解答
費用合計は次のとおりです。
690,000+325,000+150,000+60,000+120,000+4,800+42,000=1,391,800
当期純利益は次のとおりです。
1,600,000-1,391,800=208,200
当期純利益は、精算表ではP/L借方208,200、B/S貸方208,200に記入します。
練習4:誤り診断と検算
ある解答者は、青空商事株式会社の精算表で次のように処理した。
- 貸倒引当金4,800円を売掛金から直接差し引き、売掛金を235,200円としてB/S借方へ入れた。
- 備品減価償却累計額を当期分120,000円だけでB/S貸方へ入れた。
- 当期純利益208,200円をP/L貸方、B/S借方へ入れた。
誤りを3つ指摘し、正しい処理を答えなさい。
解答
1つ目の誤りは、貸倒引当金を売掛金から直接差し引いたことです。精算表では、売掛金240,000円をB/S借方、貸倒引当金4,800円をB/S貸方へ別行で入れます。
2つ目の誤りは、備品減価償却累計額の旧残高を消したことです。整理前貸方120,000円に当期分120,000円を加え、B/S貸方240,000円とします。
3つ目の誤りは、当期純利益の方向です。利益の場合は、P/L借方に208,200円、B/S貸方に208,200円を入れます。P/Lでは収益が費用より多いため借方に差額を置き、B/Sでは利益が純資産を増やすため貸方に置きます。
最後に、残高試算表欄2,860,000円、整理記入欄491,800円、P/L欄1,600,000円、B/S欄1,618,000円の4つがそれぞれ借貸一致しているかを確認します。
次の学習
精算表で当期純利益まで求めたら、次は12-3「決算の流れ」で収益・費用の締め切りと繰越利益剰余金への振替を確認します。復習には知識カード「精算表」と知識カード「当期純利益」、演習には第12章の練習問題と当期純利益の問題を使ってください。